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TXOne Networks、日本市場への本格参入と展開戦略を発表

Aug 09, 2022

TXOne Networks、ICSおよびOTセキュリティへの脅威動向に関する「OTサイバーセキュリティレポート 2022」を発表

製造業や重要インフラ向けセキュリティ企業、「OT ゼロトラスト」の普及に向けて、国内体制を強化

 

工場や重要インフラなど、産業制御システム向けのセキュリティソリューションを提供するTXOne Networks Inc.(本社:台湾台北市、CEO:テレンス・リュウ、以下TXOne)の日本法人TXOne Networks Japan 合同会社(本社:東京都渋谷区、代表執行役員社長:近藤 禎夫、以下TXOne Japan)は本日、国内における初の記者説明会を開催し、日本市場への本格参入と今後の展開戦略を発表しました。同社は2022年4月15日に法人設立し、6月1日に日本法人社長が着任しています。

サイバー攻撃は近年、IT環境だけでなくOT(Operational Technology)環境もその標的としています。トレンドマイクロの調査によると*1、日本の製造業の9割以上(91.3%)が、サイバー攻撃によるOTシステムの中断を経験しており、そのうち4割は4日間以上中断しています。これにより、98.2%の組織が事業の供給活動に影響を与えたと回答しており、その平均被害額は280万ドル(約2億6906万円)であることが分かりました。

背景には、従来完全に切り離されていたITシステムとOTシステムが、近年のIoT機器普及をはじめ、ITシステムからOTシステムを監視する需要の高まりによって一体化しており、結果としてOTシステムがサイバー脅威にさらされるようになったことが挙げられます。また、文化や運用の違いにより、OTシステムにITのセキュリティを適用することは困難であるのが実情です。こうした状況を受け、産業界全体のセキュリティレベルの底上げを図ることを目的として、経済産業省は「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」の初版発行を2022年8月頃に予定しており、各業界・業種におけるセキュリティ対策の主体的な推進が期待されています。

TXOneは、「Keep the Operation Running~オペレーションの継続~」を目指し、情報セキュリティのリーディングカンパニーであるトレンドマイクロと、OTネットワーク製品のリーディングカンパニーであるMoxaにより、産業制御システムを保護するサイバーセキュリティ・ソリューションを共同開発することを目的に、2019年6月に設立されました。CEOであるテレンス・リュウは、半導体製造における世界のトップリーダーといえる台湾の半導体製造業界団体「SEMI Taiwan」でサイバーセキュリティ・コミッティーのグループリーダーを務めており、半導体製造業界向けの「E-187」というセキュリティ規格の策定に中心的な役割を果たしています。

 

TXOneは、「アセット(資産)にフォーカスしたOTゼロトラスト」をコンセプトに掲げ、アセット(資産)のライフサイクルの各ステージにおいて、OT環境の特性を踏まえ、「常に疑い、常に検証する」ことで、安全な生産活動を実現するトータルソリューションを提供します。具体的な製品には、ネットワークをセグメント化する産業向け次世代ファイアウォール「EdgeFire」、侵入防止のための産業向け次世代IPS「EdgeIPS」および「EdgeIPS Pro」、感染防止のための産業向けエンドポイントプロテクションとして、次世代アンチウイルス「StellarProtect」およびロックダウンソフトウェア「StellarEnforce」、復旧(駆除)のためのウイルス検索・駆除ツール「Trend Micro Portable Security 3」などを有しています。

製品を支えるセキュリティ調査研究活動として、トレンドマイクロの運営する世界最大の脆弱性発見コミュニティ「ZERO DAY INITIATIVE(ZDI)」では、2021年に発見された主な脆弱性の約64%を発見しています。OT環境における脆弱性の発見にも注力しており、これらの知見がTXOne Networks製品に素早くフィードバックされます。また、世界中に350以上のOTシステムを模したハニーポットを設置し、攻撃者の情報や攻撃手法を観測。さらに、脅威リサーチチームはBlack Hat、DEFCON、RSA Conferenceなど世界トップレベルのセキュリティカンファレンスで研究成果を発表してきました。

TXOneでは、OTシステムに関連する販売パートナーや産業機器ベンダーとも連携し、業界団体活動にも積極的に参画しています。こうした実績から、製造業、自動車、半導体、電機、電力、航空宇宙、水施設、金属鉱業、石油・ガス、食品・飲料、医薬品、公共交通など、各産業の世界トップ企業をはじめ、多くの企業に導入実績を有します。

 

TXOne Japanでは、本格始動に際して以下の国内戦略を掲げています。
1. ダイレクトセールスの強化
半導体製造業、自動車関連企業、重要インフラ等の注力産業へのダイレクトセールスを強化し、お客様のサイバーセキュリティにおける課題やニーズを踏まえた製品・ソリューションの提供を目指します。

2. パートナーエコシステムの確立
トレンドマイクロと連携し、パートナーエコシステムを活用した情報提供の強化、ならびにOT、産業制御システムに知見を有するパートナー企業様との連携、そしてお客様の経営課題を解決するビジネスアドバイザーとして活動されているコンサルティング企業との協業を推進し、海外におけるコンサルティング企業との協業実績を日本に展開して参ります。

3. 日本企業の安全なサプライチェーンの実現
当社が日本法人を設立した意義として、世界に誇るに日本の製造業をサイバーセキュリティリスクから守り、グローバル社会における日本企業の安全なサプライチェーンの実現に貢献することであると考えています。OT環境の特性にフィットした、「OTネイティブ」な製品およびサイバーセキュリティの最新技術、グローバルの事例の提供、研究開発活動など、お客様やパートナー様のビジネス推進に貢献できる価値を積極的に発信し、信頼されるOTセキュリティ分野のリーディングカンパニーになることを目指します。

 

TXOneの最高経営責任者 テレンス・リュウ(Terence Liu)は次のように述べています。「世界的に見ても、日本は産業界のリーダーであり、日本の製造業の精神は、何百年も前から完璧を追求することが深く根付いています。私たちは、製造業や重要インフラ事業者が、デジタル変革やグローバルオートメーションの急速な拡大の中で、新しい技術やソフトウェアを現場に適用する際に生じる、様々なセキュリティ対策上の課題を解決する、最先端のサイバーセキュリティ・ソリューションを開発しました。TXOne Networksは、日本の産業界と共にナンバーワンを目指したいと思います」

TXOne Japanの代表執行役員社長 近藤 禎夫は次のように述べています。「OTセキュリティのリーディングカンパニーであるTXOne Networksの一員として日本市場に貢献できること大変うれしく思います。TXOne Networksが掲げる『OT Zero Trust」はグローバル社会のサプライチェーンを安心・安全に構築するためにも重要なアプローチです。半導体業界をはじめ、グローバルのさまざまな業種で実績があり、NIST SP800シリーズ*2やSEMI E187*3などOTセキュリティの重要な標準規格やガイドラインに適合可能なTXOne Networksの製品をお客様、パートナー様と共に市場に届けていきたいと思います」

 

*1 https://www.trendmicro.com/ja_jp/about/press-release/2022/pr-20220711-01.html
*2 NIST SP800シリーズ:米国国立標準技術研究所(NIST)が発行するセキュリティレポート
*3 SEMI E187:半導体製造業界団体であるSEMIが策定するファブ装置のサイバーセキュリティ仕様

 

TXOne Networksについて
TXOne Networksは、「OTゼロトラスト」のコンセプトに基づき、OTネットワークと重要保護資産をリアルタイムな多層防御で保護し、産業制御システムの信頼性と安全性を確保するサイバーセキュリティ・ソリューションを提供します。また、大手製造業や重要インフラ事業者への多くの実装経験から得た知見を活かし、OT環境特有のサイバーセキュリティの課題解決に貢献する、実用的で運用に適した製品・ソリューションの提供を目指します。

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